前回は、今、わからないということ、をみてみました。
今回は、プレインストールされているもの、をみてみます。
物心ついて、自分に関わることを自分で選んでいこうとする意志を自覚できたり、選んでいるという実感を持てる時期には、既に自分の中に沢山のものの見方や物事に対する捉え方、対処の仕方のようなものが入っています。
ちょうど新しいパソコンを買ってきた時にいくつかの定番ソフトやおまけのソフトがプレインストールされている状態にも似ています。
ある人にとっては好ましいものでも他の人にとっては必要でないものやあることで邪魔になるものもありそうです。
その時点で要らないものは、アンインストールすることで、よりシンプルな使い方ができたり、欲しいものをインストールするスペースを確保することができます。
自分の中を整理していく時にもこの感覚に似ているように感じています。
生まれてから、自分の判断で生きていける歳までの間に、染み込んでいる捉え方や感じ方を吟味してみて、これから自分が生きていくのに必要なものか、役に立つものなのか、あるいは自分を不自由にするものなのかをチェックしてみる機会を持つことは、満足のいく人生を過ごしていくためにはとても重要なことだと思います。
多くのケースを見ていると、残念ながら親に教えられたことや親の生き方を真似るだけで幸せになれることはそんなに多くないように思います。
むしろ、呪縛のようになっていることの方が多いかもしれません。
親を大切にする、大事に思うということと、親に教えられた通りに生きるということは同じではないでしょう。
親の生き方は、1人の人間の生き方として尊重しながら、良いところは受け継いで、生きにくい生きづらい部分については迷うことなく変更修正していけると良いと思います。
ただ、自分にとってあまりにも当たり前になってしまっていることについては、親の生き方を引き継いでいることやそれが変更可能であるということにすら気づいていないことがものすごく多いように思います。
とても窮屈で生きづらく感じながらも、「こういうもんだ」「みんなも同じ思いをしているにちがい」というような思いで、疑問にすら思わないでしょう。
こういう時に、少し疑ってみる、広く世界を見渡してみる、他の人の感じ方を尋ねてみる、いつもと違う環境に身を置いてみるというような体験をする機会を得られると、何らかの「気づき」があると思います。
最初の反応は、「あれっ、なんかおかしいぞ」という感じでしょうか。
「これしかない、こういうものだ」と思っていたところに違う選択肢が存在することの気配を感じた瞬間なのかもしれません。
そして、ゆっくり感じながら調べていくと、自分がとても狭い世界に生きていたような気分になったりすることもありますね。
この時点では、自分にプレインストールされていたものを見つけた状態ですから、あとは要らないものなら、アンインストールして、そのままで良いならそれでも良いし、何か新しくインストールしたいものがあれば、インストールすることも自分の選択次第です。
プレインストールされているものは、親から教えられたものばかりではありません。
親以外の周囲の人の振る舞いに接する中で吸収してきたものや生まれる前から持ってきていると思えるようなものまでいろいろあるでしょう。
これからの人生に焦点を当てていく時には、どの時点でどのようにインストールされたものであるかはあまり重要ではないと思います。
これから生きていく人生において、あった方が良いのか、無い方が良いのかの判断ができれば、インストールもアンインストールもできます。
自分が自分だと思っているものを色んな角度からみてみることや感じてみることで、自ずと見えてくるものがあります。
それを感じることなく、何もアンインストールすることなく、生きていくと、たぶんどんどん硬直して、頑なになっていくのかなという気がしています。
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