前回は、現実化、をみてみました。
今回は、自転車の乗り方を教える、をみてみます。
先日、子供に自転車の乗り方を教えました。
子供が小学校に入ってしばらく経つのでそろそろ自転車の乗り方を教えてやって欲しいと、妻から言われていたことがきっかけです。
まず、子供たちはどんな風に思っているのか聞いてみると、「別に乗りたくない」「転けるし嫌や」「転けたら痛いし乗りたくない」という返事が返ってきました。
更によく聞いてみると、既に妻と何回か練習をしていたようで、その時に「何回も転けて、擦りむきながら覚えていくもんや」と言われながらやってみたけれど全然乗れるようにならなかったので、諦め始めていたのと自転車を乗ることは、転ぶ、痛い、というイメージがつき始めてるようです。
今乗りたくないのなら無理に乗る必要もないなという思いと同時に、このまま放置しておくと自転車に対して苦手意識がついてしまって後がやっかいだなという思いもあり、高学年や中学校になる頃にはどうせ自転車に乗ることになるだろうから、やるなら早いほうが良いなという思いに至り、この機会に教えることにしました。
自転車に乗れると風を感じながら走れて気持ちがいいことやお友達と遠くまで遊びに行けること、早い時期に乗れるようになっておいた方が楽だというようなことを話してみると、できることなら乗りたい、痛くないなら乗りたいという返事が返ってくるようになりました。
本人の中に乗りたい、乗れるようになりたいという思いが確認できたので、早速始めることにしました。
まずは、私が乗る所を見せて、乗れるようになると楽しいよということをアピールしておきます。
横玉が付いた状態では横に倒れる心配がなかったのが、横玉を外すと倒れることが心配になります。
ということは、横玉が付いた状態では左右のバランスを自分で取らなくても良かったのが、これからは自分で取る必要があるということになります。
理屈より感覚で分かることが大事なので、何回もやりながら覚えることにはなるんですが、出来るだけ効率よくやりたいなと思っていました。
まず、最初は横玉を外した自転車をハンドルを持って押して進めることから始めました。
出来るものから見ると何でもないことですが、左右のバランスを取る感覚がないと真っ直ぐ進めるのが難しいようです。
うちは双子なので、1人ずつ順番にやって、1回やる毎に感想を聞いて、拍手をするという形で進めました。
感想は、難しかった、楽しかった、重かった、気持ちよかったというものが返ってきていました。
左右のバランスを取ることの難しさはあるけれど、怖さは感じていないことを確認しておきます。
若いし覚えがはやいので、ハンドルを持って押して進めることを2回やると、随分と慣れてきて速く押せるようになりました。
次は、自転車にまたがってみるということをしました。
横玉が付いていた時は、止まっていても倒れることはなかったのですが、横玉を外すと大人でもそのまま乗っていることはできないということをやってみせておきます。
そして、足で地面を蹴ってその勢いで前へ進むということをやりました。
その時にペダルが邪魔になるので、一時的に外しておきます。
この時も左右のバランスがうまく取れないようで、すぐに左右のどちらかに足を着いてしまいます。
逆にいうと左右のバランスがうまく取れれば後はペダルをこげば良いだけです。
この段階も1人がやっているのをもう1人が見ていて、やってみた感想と気づいたことを言って拍手をもらうということをしながら3?4回練習しました。
そうすると、随分長く左右に倒れることなく前に進めるようになりました。
この段階でも、転けたり怪我をする怖さを感じることはなく、少し自転車に乗るおもしろさを感じ始めたようです。
まだ小さいので集中力が長くは続かないかなと思い、1時間半位した所で休憩をしようと言っても、まだやると言って止めないので、楽しくなってきたのでしょう。
この位の年の頃は、楽しくないことをそんなに長くすることはできないですから、怖さがあまり出ないようにして、楽しめるようにしてやれば勝手にどんどん進んで行きます。
そして、楽しくすることに関しても、元々楽しむつもり満々ですから、殊更あれこれこちらがしなくても、無理強いしなければ自分たちで楽しさを見つけて行きますね。
こちらは、それを邪魔しないことと、怖さがある時にいくつかのステップに分けるなどして受け止められるようにしてやればいいように思います。
10分ほど休憩した後、もう一度自転車にまたがって地面を蹴って前へ進むというのをやってみると随分安定感が出て来ていました。
休憩も大事ですね。
次は、ペダルをつけて最初はこちらが歩くくらいの速さで押してやってバランスが取れていれば手を離す。
そして、自分のタイミングでペダルをこぎ始めるという形でやってみます。
最初はペダルが足につかなかったり、ペダルをこぐ時にバランスを崩すということがありましたが、練習する毎にその感覚をつかんでいきました。
その時々は横に足を付いてしまって、外から見ていたら失敗したように見えるかもしれませんが、確実に新しい感覚を掴んでいく必要な経験、プロセスを歩んでいるということが感じられます。
それが失敗に見える時には、うまく乗れていない、足を付いたという現象だけをみているとても小さな視野なんだと思います。
大きな流れの中でその現象を捉え直してみると、まさに新しい感覚に馴染んでいく時に通る経験を重ねているんだということがよく分かります。
練習を始めて、2?3時間が経つ頃には、自分でペダルこいで自転車に乗っているという状態が少し見られようになりました。
ここまでくるとおもしろくてたまらないようで、自分で何回も練習していました。
もう、こちらは何もしないで見ているだけで、気づいたことを少しアドバイスする程度です。
結局ここまで一度も転けることはなく、怖さや痛さを感じることなく来ることが出来ました。
その後、少し乗れるようになってから、ふざけ始めて何回か転けていましたが、その時は痛さはありましたが、転けることを恐れて前へ進めないというものではなかったようです。
始める前には、2〜3時間で自転車に乗れるようになるとは思ってなかったので、喜びとともに驚いていました。
家にコーチがいると、良いことがあるというのが家族に少し示せた出来事だったかもしれません。
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