前回は、このままではいけない、をみてみました。
今回は、イメージを保持する、をみてみます。
目標を設定してそれを達成しようとする時、新しいものにチャレンジする時、1つ上の自分にステップアップしようとする時などは、何かワクワクするものを感じてスタートすることが多いと思います。
そうじゃないとなかなかスタートが切れないですし、ワクワクが弱ければ行動にまでつながらないですね。
最初にワクワクするようなイメージをもって、それを実現すべく、行動計画を立てて出来ることから具体的な行動に移していったり、あるいはふと思い立ったことや関心をもったことを自然な形で行動に移していくなどして、ワクワクするようなイメージを現実化していこうとする時に、スタートしてある程度時間が経った時や期限が近づいた時に、自分の中に落ち着かなさやイライラする感覚を見つけることがあるかもしれません。
意識していなければ、言葉に表現することはないかもしれませんが、たぶん予定通りにいっていない、あるいは最初イメージしたほどにうまく進んでいないということをどこかで感じていて、そのことをうっすらと不快に感じ始めているということが起こっているのではないかと思います。
定期的に進捗状況やその時々に感じていることを確認していれば、早いタイミングで気づくことが出来ますが、そうでないと何となく目の前のことに集中できない感じやソワソワする感じの中に訳もわからずいるという状況を経験していることもあるでしょう。
一度、自分に正直になって、今自分の中で起こっていることに意識を向けてみると見えてくるものがあります。
最初にイメージしたことと今目の前で起こっていることの間に大きなずれがあることに、戸惑っている、どう扱っていいのかわからずフリーズしている、あるいは、やっぱり無理なんじゃないかと不安や心配、時には挫折感などを感じ始めていたりしています。
最初にイメージしたことと今目の前で起こっていることの間に大きなずれがある時に、ずっとそのままにはしておけないのでしょう。
多くの場合、無意識のうちに何らかの対応や反応をしています。
意識しない場合は、これまでにやっていたのと同じいつもの反応をやっていることでしょう。
例えば、数ヶ月のスパンでイメージしていたものの期限まで後1〜2週間になった時に、当初の思い通りに進んでいない場合、自分の中にどんな反応が見つけられるでしょう。
このままでは、当初の見込み通りの成果は達成できないので、この時点で目標を下方修正しよう、最後の最後まで悔いを残さないようにやれることは全部やってやる、あるいは、今うまくいっていないことを正当化しようと、?が悪かった、今回はついていなかったというようなものを探し始めている、など色んなケースがあるだろうと思います。
ここでは、どれが良くて、どれは良くないという判断することではなくて、まずは自分はこういうことをやりがちだなというようなものにただ気づくということが出来るといいと思います。
それをするには、誰も自分を責めないという環境がないと、自分に正直になるのは難しいかもしれません。
それは、他人がというのもありますが、何よりも自分が自分を責めないでいられれば、自分の正直な反応を妨げることなく、表出させてあげることができるでしょう。
そして、具体的にどういう行動をするのかというのと別に自分が感じているものに意識を向けていくと、また見えてくるものがあります。
それは、出来ないという無力感や恥ずかしいという気持ち、あるいは申し訳ないという思いなどがあるかもしれません。
また、途中まではうまくいっていて最後の最後でダメになってしまうような展開になる時には、成功を受け取れない感じや、受け取ってはいけない感覚が出て来ることもあるでしょう。
正直さと共にいられれば、この時に出てきている心地良くない感覚がどんなものであるのかを見つけていくことはそんなに難しいことではないです。
さらに、その周辺を見ていくとその不快な感情をそれはそれとして受け止めているのか、受け止めきれずに何かをしているのかが見えてきます。
例えば、無力感を感じたくない気持ちが強いと、絶対うまくいくと思える時にはすごく行動的でいられるが、どうなるか変わらないようなチャレンジを求められるシーンではとても怖く感じて動きが鈍くなるということであったり、自分が悪いと思いたくない時には、いつも逃げ道を用意しておいたり、近くの人や弱い人に責任転嫁をしたりということをよくやっているかもしれません。
この作業を行う時も、「言い訳は良くない、責任転嫁はダメだ」などとどんな反応や行為も良くないことだと言って責めないことが重要です。
責めると守り始めたり、無反応になったり、ということが起こってしまいます。
逆にいうと、価値判断をして何かを責め始めたら、もう正直な反応は見せてくれなくなるので、この作業は続けられなくなります。
何かが悪い、誰かが悪いという、特定の所に原因を押しつけるより、そこで何が起こっているのかを正確に知ることを優先したいところです。
このプロセスを観察していて気になるのは、自分が持っていたイメージと目の前の現実が一致しない時に何をしているのか、という点です。
自分が望むイメージを保持しようとするのか、その時に感じているもの(例えば、無力感など)に応じて、イメージを修正(多くは下方修正)しているのか、というのが1つのポイントになると思います。
よくハートが強いとか本番に強いという人は、最後まで良いイメージが揺らがずに持ち続けるのかなという気がします。
すぐに諦めてしまうという時には、プロセスの中で不快な感情が出てきた時に良いイメージを保持できずに、イメージを下方修正することで、自分が感じていることと現実を近づけようとしているんだろうと思います。
この両者で何が違うかというと、後者は不快な感情に引きずられるように引っ張られているし、前者は不快な感情が出て来ていない、あるいは出て来ても引きずられていないという言い方が出来ると思います。
セッションの中で、こういうシーンに出会った時、やることはシンプルです。
まずは、本人はどうしたいのか、どうなるとうれしいのかを確認します。
そして、最後まで良いイメージを保持し続けたいということなら、最初に不快な感情やフィーリングが出てきた時に、それをイメージワークを使って手放していきます。
不快な感情やフィーリングを持っていることで、引きずられていったので要らないものであれば、積極的に手放すということをやっていきます。
これを必要なだけ繰り返していくことで、不快な感情やフィーリングが出にくくなったり、出てきても引きずられることが少なくなっていきます。
結果として、無力感や無価値感、罪悪感などに振り回されて、欲しい現実を諦めることがなくなっていくという方向に必要な時間をかけて進んでいけると思います。
どんな場合もそうだと思いますが、今起こっていることと自分が望むことを明確にすることで必要な対処はできます。
後は、それを知るのを阻んでいるものを外していく作業をしていくだけですね。
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