前回は、発想と選択、をみてみました。
今回は、減っていくもの・増えていくもの、をみてみます。
増えていくものもあれば減っていくものもあります。
お金を使うとその時点でのお金は減りますが、その分その対価として受け取ったものやサービス、体験などは増えています。
年を重ねていくと、若さが減っていくように感じることがあるかもしれませんが、その分経験値や実績、思い出などが増えているでしょう。
遊ぶ時間が減ってしまったと思う時、減った時間を使って増えている何かがあることでしょう。
いずれも自分にとって良いバランスでやれていれば良いんだと思いますが、常に色んなものが変化しています。
変化しているということは、動いているわけで、ずっと同じではないわけです。
この動いているものに接している時に感じるものは、人によって状態によって様々あるように思います。
私自身にも覚えがあるんですが、コーチングやカウンセリングの勉強をしている時には、どんどんお金を使うばかりで、貯金が減っていくことばかりが気になる時がありました。
少し大きな視点から見ることができれば、当然ながらお金を払った分、あるいはそれ以上の知識やスキルの熟達、経験を積むということが進んでいるんですが、時にそんな視点を見つけることが難しくなっていて、減っていくことや下がっていくことなど、足りない方に向かって進んでいるようなイメージにどっぷり浸かっていることがありました。
自分の意志で何かを買っているのに、買ったものを楽しんだり喜ぶことより、お金を取られたとか減ったとかいう思いになっている瞬間にふと気づくという経験がある人は結構いるんじゃないかと思います。
冷静に見ていくことができれば何でもないことで、要するに物の捉え方なんですが、どんな風に捉えるか決めるちょっと前のところで自分の感情的な状態が大きく影響しているように思います。
簡単に言うと、不安や怖さがあるのでしょう。
不安だったり、うまく行かないような、心配な感じがありながら、楽天的な見方や大胆な捉え方をすることは難しいでしょうね。
セッションで色んな方のお話しを聴かせていただきますが、時には「すごいな」と関心するほど見事にネガティブな物の見方を見せてくれます。
ちなみに、私はこういう瞬間は嫌いではないです。
とても創造的でかつとてもイメージ力や発想力があるんだなと思えます。
その創造性や能力をどっちの方向に使っているかの違いだけなんだと思います。
不安や心配が多い状態で、色んなことを考えたり、見たりしていると、全部が不安や心配の色に染まっていってしまいがちです。
さっきの私がコーチングやカウンセリングの勉強をしている時の話しに戻ると、自分と向き合って内面を整理していくことをしばらくしていったある時に、前より随分貯金が減っているのにその事に意識を向けても不安じゃない自分に気づく瞬間がありました。
「あれ、前だったら、貯金がこれぐらいしかなかったらもっと不安に思っているはずなんだけど、何かおかしいな」という不思議な感覚がありました。
お金が減ってきていることが全く不安じゃないわけではないんだけれど、それ程気になるわけではなく、今やこれからやろうとしていることを楽しむことの方により意識が向いている感じになっていました。
今思い返してみても、使ったお金は決して小さなものではなかったですが、確かに人生の質が変わったので、使った金額以上の元は取れている感覚があります。
私にとっての人生の転換期だったのだと思います。
景気がよくても悪くても、いつも変化の中にいるということは変わらないので、物事の否定的な側面ばかりが気になる時には、その時に感じているものを先に確認しておくか、うまくその流れから出るということができると良いように思います。
不安や心配を動機に何かを始めると、不安を解消しようとする行動でさえ、結果的に不安を大きくすることなっていたりします。
「何かが減っていると思う時、もう片一方ではたぶん何かが増えているんだろうな、それは何だろう」と思いを巡らしてみたり、あるいは「減っていくことばかりが気になって、良い気分じゃないな」と気づく時、「今自分は、心細いのかな?何か不安に思っているのかな」と自分に尋ねてみることから始めるのも良いと思います。
その時には、胸に手を当てて感じながらやってみると、さらに感度が上がるような気がしています。
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