前回は、不器用な人、をみてみました。
今回は、躾けられたものを変える、をみてみます。
昔はあまり思うことがなかったですが、30〜40年生きてくるとやっぱり子供は親
に似ている部分が沢山あるなと思うことがあります。
鏡を見ていてふと自分で思うこともあるし、誰かに今の仕草そっくりやと言われることもあります。
自分の周りを見ても、親とよく似ている人は沢山見つけられますね。
まあ考えてみれば、多くの場合は生まれてしばらくはずっと一緒にいて同じようなものを食べていたわけですし、生まれた時にはこの世界のガイド役であり、またこの世界を生きていく中でのモデルであったわけです。
大きくなるにつれて、親から離れる時間が増え、離れて暮らすようになったりもして、自分独自のものを選んでいるつもりでいても、どこかそのものを選ぶ基準だったり見方だったり制限だったりが親と似たようなものであったことに気づくことがあります。
その延長線上で考えていくと、時代や国、地域による影響や傾向も自分の中に色濃くはいっているんだろうなと推測できます。
自分で考えて、自分が感じて、自分で選んでいるつもりでいる中にも多くの人の多くの影響が沢山入っているんだなと改めて思います。
普通に暮らしているだけでも、自然に環境の影響は受けているわけですが、親や身近な人はさらに色んなことを教えてくれます。
時にそれを躾と呼んだりします。
その時の親のベストを尽くしてくれているんだと思います。
(少なくとも表面的には)子供のために良かれと思って色んなことをしてくれます。
そして、子供にとっては親の言葉、親の態度、親が信じていること、親が日々感じていることによる影響はとても大きいです。
セッションをしていると、親のことを好きだったり、嫌いだったり、尊敬していたり、恨んでいたり、といろんな思いが出てきます。
完結せずに残っている思い、いつまでも手放すことなく握り締めている思い、など解決されていない感情がある場合には、ただただその感情を解放してやれると良いと思います。
そういった感情と同時に、「こういう時にはこうするもんだ」「あれよりこれの方が良い」「あんな風にはなるな」というような条件付けが沢山なされています。
そもそも条件付けというのは条件をつけているわけですから、それが増えれば増えるほど窮屈さを感じます。
その時々に処世術として役に立つものや、かつて役に立ったであろうものは確かにあるのですが、それが今役に立つのかこれから先も役に立ち続けるのかというと疑問です。
そう思うと、10才や15才くらいまでに親から躾けられたものがその後何十年と生きていく中で、ずっと役に立つのかというと、必ずしもそうではないだろうなと思います。
特にこの変化がはやい時代ではなおさらでしょう。
もちろん、親が伝えてくれたことを大事に守り続けてそれがうまく行っていることもあります。
そして、セッションのテーマになるような人生を生きていく中で障害に思えるようなものというのはうまく行っていないけれど手放せないでいつまでも持ち続けていたり、決して良いとは思っていないけれど変えられないでいるものであったりします。
自分の趣味と合わないので身に付けたり使ったりしたくはないのだけれど、プレゼントとしてもらったので捨てたり人にあげたりすることもできずにいるような感じで、親が伝えてくれたものが今の自分にとっては心地良くないものなんだけれど、それを手放すと親を否定するような親不孝のような気持ちになってしまうので、長い間手放すこともできずにいるというような状態にある人もあります。
多くの場合、自分の中でそういうことが起こっている自覚はなく、ただ何となく重苦しく感じていたりします。
思いと具体的なものは分けて考えた方がうまく行きそうです。
簡単にすると、気持ちや思いはありがたく受け取って、今の自分にとって心地良くないものは遠慮無く手放せると良いと思います。
私はこんな風な思いでいるので、自分の子供たちにもあまり断定的な言い方をすることは自然と少なくなっています。
子供たちには、「今お父さんが一番良いと思うことを教えているけれど、自分でもっと良いものを見つけた時には遠慮無くそっちに変えていけば良いからな。ただ、お父さんがあなたのことを大切に思っている気持ちだけは受け取ってな」というような言い方になっています。
本当に正直になると、誰に対してもそうですがその人にとって何が良いのかなんてわかりません。
それは、その人がどう感じるかというのを確かめながら見つけていくものだと私は思っています。
なので、人に対してできることは、その時点で私が一番良いと思うことを提案することや感じていることをシェアーすること、そして、その人の感じ方、選択を尊重すること、時にはそのプロセスをサポートすることぐらいだろうと感じています。
今何を選ぼうともいつでも違うものに選び直せることを知っていることはとても大切です。
そして、何かがうまく行かない時には、「そろそろ決め直した方が良いものがあるんじゃないの?」というサインかもしれませんね。
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