前回は、自分の価値証明、をみてみました。
今回は、海外旅行、をみてみます。
先日、旅行会社の店舗の前でしばらく立っていることがあって、カウンターで話している人の会話が漏れ聞こえてきていたり、何となく店頭に並べてある海外旅行のパンフレットが目に入っていた時に、ふと出て来るイメージがありました。
セッションが終わった時に海外旅行に行った後のような感覚になることがあることに気がつきました。
それは、非日常的な感じがあり、とても新鮮で、興味や関心を刺激するものがあって、何かうれしいような温かいような心地良い満たされたような感覚です。
全てのセッションで顕著に感じてるわけではないですし、またセッション以外でも誰かの話を十分に聞いた後には同じようなことがあったことをいくつか思い出されます。
「これはどういうことなのかな」と何となく思っていると、いくつかの視点が浮かんできます。
自分の価値観で判断することなく相手の話しを聞いていると、その人がどんな世界に住んでいるのかが少しづつ伝わってきます。
人それぞれに持っている価値観や自分の中のルールが違います。
それが文化や習慣が違う国に旅行している感覚に似ているのかな、とも思います。
たまに海外在住の日本人の方のセッションをさせていただくことがあるのですが、その時には出て来る地名や通貨などが普段聞き慣れているものとは違うので、リアルに海外を感じますが、そうでなくても日本に普通に暮らしている方の話しであっても、その人の感じ方や捉え方が素直に表現されていればいるほど、その人の世界がありありと感じられます。
出来事自体は、どこにでもあるありふれたものであっても、それをどう見たのか、どう解釈したのか、そして、その時何を感じていたのか、というのは細かく聞いていけば、100人いれば100通りのあり方があります。
それは一言で朝食といっても、アメリカと中国と日本とインド、アフリカでは全然違うものであるような、そんなバラエティに富んだある意味で豊かな感じがします。
セッションの場合は、何か問題や課題を持っている人の話なので、ある時には激しい雨が降っている暗い情景から始まることもありますが、時間が進むにつれて、雨が止み、段々晴れ間も出てきて、次第に空が晴れ渡り、美しい景色がひとつふたつと表れてきます。
時には暗い洞窟を光を求めながら彷徨うような行程もありますが、ミステリーツアーだと思うなら、エキサイティングでもあります。
いずれにしろ、その中身がどんなものであっても、普段の自分の住んでる世界の常識やルール、習慣、景色が違う世界に浸っていると、そこから出てきた時にはとても清々しいさわやかな心地良さがあります。
海外に行って見たこともない世界に遭遇するのはある意味当たり前だと思えますが、同じ日本にいて、こんなにも様々な世界を体験できるのかと思うと感慨深いです。
初めて会う方とお話しさせて頂く時は、今度はどんな世界に触れられるのかと思うとワクワクします。
普段の生活で色んな方とお話しさせて頂くのは、シンプルに楽しいし、セッションでお聞きするお話は最初否定的な語られ方がなされることが多いですが、それはそんなに気にはなりません。
こちらが否定的に聞いてしまえば、同じように暗く重いものにもなり得ますが、こちらがその語られる中にあるキラキラするものに意識が向いていれば、いずれ雨が上がり輝き始めることは時間の問題だと思えるし、時に雨がきつかったり、その後、雨が上がったりという体験も悪くないなと思えます。
今は大概の話しは肯定的に聞けるようになったと思いますが、昔はそうではなかったことが思い出されます。
今と何が違ったのかなと思うと、以前は、ここはこうした方が良い、早くよくしてあげないと、何でこうじゃないんだろう、と話しを自分の価値観で判断しながら、勝手に批判したり、相手を変えようとしていたのかもしれません。
今は、まずはそのままでも全然OKだけど、本人がどこかを変えたいならそれをサポートしようという感じでいるので、話しを聞いている時には関心はあっても判断はしてないんだろうと思います。
本当に人の数だけ体験する世界がありますので、飽きることはないし、教えられること、学ぶことは沢山あります。
そして、多くの方から頂いた視点をまた、色んな方にシェアーや提案という形で還元できるのもうれしいことだなと思います。
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