前回は、感じる、をみてみました。
今回は、やりたいことでできること、をみてみます。
「やりたいことをやりましょう」「今やりたいことは何ですか」と言うと、途端に困ったような様子になる人があります。
やりたいことが全く思いつかない人ややりたいことはあるけれどお金がない、時間がない、能力ながないなどの思いが立ちはだかって、それ以上先に進めなくなっている人がいます。
「やりたいこと」に焦点を合わせているのに、結果として「できないこと」ばかりがでてきてしまい、「やりたいことは何にひとつ出来ない」という結論になっていたりすることがあります。
日頃から何事に対しても否定感が強かったり、「できない」「足りない(満たされない)」というフィーリングの中にいることが多いのかもしれません。
またそういう傾向が強い人によく見られることに、少しぐらい良いことがあってもなかなか認めないということがあります。
誰もが認める凄く大きかったり見栄えがすることでないとそこに価値を置かないようです。
逆に、いつも肯定的でいる人は、ちょっとした良いことやうれしいことを見つけるのが上手だったりします。
「今日は天気が良くて気持ちが良いな」「良いアイデアを思いついた、今日は調子が良いぞ」「怒られちゃったけど、どこを直せば良くなるかわかったから良かったな」という感じだったりします。
やりたいことという時も、人生を賭けてやるような壮大なものばかりを必ずしも想定する必要はないですね。
遠くまで見通せる視点に立てることが時々あるのはとてもスッキリして安心できたりしますが、多くの場合は次の一歩が見えていて、自分がさわやかで心地良く気分良くいられるのであればそれで十分だと思って良いと思います。
「やりたいことをやりましょう」「今やりたいことは何ですか」と言う時にも、今の自分から一番近いところにある、手を伸ばせば届く距離にあるものを見つけるような感覚でいれば、見つけやすくなるのではないでしょうか。
具体的には、「今食べたいもの」「今行きたいところ」「今したいこと」「今会いたい人」「今体験したいこと」「今見たいもの」「今聞きたいもの」なんかを見渡してみると見つけやすいかもしれません。
自分がニュートラルであれば、「そういえばあれ食べたいな」「しばらくあそこに行ってなかったし行ってみるか」「あいつどうしてるかな、一度連絡してみようかな」と何か思い浮かぶことがあるでしょう。
何も思い浮かんでこないような時には、今一度自分の状態を確かめてみることが役に立つかもしれません。
「やりたいことをやりましょう」「今やりたいことは何ですか」と言う時に、「やりたいことを見つけ出さなければいけない」「やりたことも見つけ出せないようではダメだ」とか、そんな風になっているならちょっと硬くなり過ぎていますよね。
実際の所、あれこれ見渡してみても特に今やりたいことは思いつかないと言うことであれば、「思いついたらやろう」とそのままにしておければ特に問題にはなりませんが、今思い当たらないことを「ダメだ」と思ってしまうと、否定的なネガティブなサイクルを作り始めてしまいかねません。
もうひとつは、何かを思いついているのに思いついたと同時にそれを否定したり打ち消していたりすることもあります。
それに気づいた時には、どんなものでも思いついたものはまずは口に出したり書き出したりとアウトプットしておく、そして、実際に行動に移すかどうかは別のステップにするとやりやすくなるでしょう。
その時に無理なくできるものの中でみつけるということも大事なポイントになります。
そこを徹底しておくと、できないものばかり集めるということにならないで済みます。
「やりたいことが思いつかない」「やりたいことはあるけれど、お金がない、時間がない、能力がない、〜がない・・・」とできないものばかりにフォーカスしてしまうことが習慣になっている人は多いようですが、「やりたいことで今できること」を見つけることは意識してトレーニングしていけば身に付けられる能力だと思っても良いと思います。
事の大小を気にすることなく、今この瞬間に心惹かれること、気が向くこと、身体が喜ぶこと、心がウキウキすることを見つけて、出来る範囲で実際にやるということを新しく習慣にしていけると良いと思います。
たぶんこれを繰り返していくことが、ネガティブなスパイラルから抜けて、ポジティブなスパイラルに入っていく近道だと思います。
具体的には、窓を開けて外の空気を入れる、空を見上げる、好きなケーキを食べる、会いたい友達に連絡する、少し休憩する、時間を気にすることなく寝る、など、本当にそんなとっても小さいと思うようなことから色んな素敵なことにつながっていくことだってあります。
そして、簡単に行動できる人というのは、いつも「やりたいことでできること」を見つけられる人なのかもしれません。
これは意識してトレーニングしていけば必ず身に付けられるものだと思います。
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