前回は、今できる最高のこと、をみてみました。
今回は、感じた事をそのまま受け取る、をみてみます。
セッションの中では、きつい状態をどうやって緩和したり、心地良い状態に変えて
いくかということをあの手この手でやっていきます。
良く出会うケースの1つに、役割や年齢、立場、伝統、慣習などからくるあるべき
姿を優先するあまり、今ここにいる生身の自分が感じていることを無視していると
いうか、疎かにしているように感じることがあります。
何となく気が乗らない時やどこかで躊躇や抵抗を感じていながらも、「いちいち細
かいことを気にしていられない」「やるべきことをやらなければ」「みんなそうし
てるんだから」というようなことで、重たいものを引きずるように無理矢理前へ進
もうとしていると、色々と問題が起こってきたりします。
ある程度までは無理もききますが、ある線を境にもう身体が動かないような、何も
する気が起こらないような気分になったりするかもしれません。
考え方や論理、正しさに大きく価値を置いている場合には、感じることや感じている
ことなんか、どうでも良かったり取るに足らないものとして、扱っていたりします。
しかし、自分や人を動かしているのは、感じているものや感情です。
あれを手に入れたい、あんな風になりたいという肯定的なものと、あれは避けたい、
あんな風にはなりたくないという否定的なものがありますが、どちらであってもそ
の内容に沿った感情が伴っています。
感情が動かない時、人は動かないでしょう。
また、怖さが大きくなったり、驚いて、フリーズしてしまい動けないと言うことも
ありそうです。
そういう意味では、どんなものであれ今自分はどんな風に感じているのか、どんな
フィーリングを持っているのかに自覚的であることはとっても大切だと思います。
よく不機嫌そうな様子の人に「何か怒ってるの」と言った時に「別に怒ってません
!!」と明らかに怒っているように見えるということがありますよね。
本当のことを知るには、自分に正直であることや、思いこみからある程度自由であ
ることも必要になってきそうです。
さっきの例なら、「自分は怒っているつもりはないけれど、人からそう見えると言う
ことは、気づいていないところでそいうこともあるのかな」と静かに自分を感じてみ
て、確かめてみるということが素直にできるのはとっても良い状態だと思います。
その上で、何か怒りの要素を自分の中にみつけられることもあるでしょうし、やっぱ
り怒ってはいないんだけどな、ということもあるでしょう。
相手の状態や見方によって、そう見えたというだけのこともあると思います。
どちらせによ、反射的に決めつけたり思い込んだりせずに、今の自分を感じて、感
じられたものをできるだけ正直に受け取ってみる、というステップを持てると、そ
こから糸が絡まっていくという事態は避けられます。
そして、どんな感情もその感情自体が良かったり悪かったりするわけではないという
ことも自分の中で明確になっていると、怒りや悲しみなどを忌み嫌わなくて済みます。
嫌ってそれに捕らわれてしまうと、結果としてそれを意識し続けることになって、
そこにパワーを与え、その状態が長く続くことになってしまいます。
自分の中に見つけた感情やフィーリングを「今、こんなのを感じていたな」「こん
な感情が出てきていたな」とだけみて、特に問題がなければ、そのまま出るに任せ
て解放してやるということもできます。
ここで、感じているものを無視したり、感じたことをこんな風に感じるべきではな
い、こんな風に感じなきゃいけない、そんな風に感じられないのはよくない、と判
断してしまうとそこに長く留まって、その先に進めなくなったりします。
逆に言うと、感じたものをそのまま受け取るということが出来はじめると、これま
で押さえ込んでいたものや無視していた感情なんかがどんどん流れ始めます。
結局の所、「今、何を感じているのか」というのが今の自分だったりするんだと思
います。
そして、自分というのはそんなに固定的なものではなくて、傾向やパターンはあるで
しょうが、自分が感じるものを変えていくことで自分は変わって行くように思います。
どんなものであれ今感じているものをそのまま受け取るということが出来ている時、
少なくとも今の自分を認めている、受け止めている状態だと思って良いんじゃない
かと思います。
普通に暮らしていると、感情の扱い方を教わることはないですが、意識して自分に
起こっていることを観察して、新しい選択をしていくトレーニングをしていけば、
今がどういう状態であろうと、必要なプロセスを経て、きつい状態も解けていくと
思います。
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