前回は、無邪気な存在、をみてみました。
今回は、できる・ある、をみてみます。
気分が停滞したり、思うように行動していけないような状態の時に話しを聞いてい
ると、よく出て来る言葉があります。
それは、「〜がない」「〜できない」という表現です。
「お金がない」「時間がない」「能力・才能がない」「機会がない」「出会いがな
い」「経験がない」「ノウハウがない」「スキルがない」「コネがない」そして、
「私にはできない」「それはできない」「うまくできない」「これ以上できない」
等々です。
自分で強くブレーキを踏み込んでいるかのように今のところから動くのがとても怖
く感じているのかもしれません。
外から冷静にみてみると、「〜がない」といっている時にも「ある」ものは沢山あ
るし、「〜できない」といっている時にも「できる」ことは沢山あったり、やりよ
うによっては「できる」ことも沢山ありそうに見えますが、本人が立っているとこ
ろからは、何もかもが「〜がない」「〜できない」という世界になってしまってい
るんだと思います。
日常的にこのような否定の強い感覚の中に居続けるのはなかなかきついでしょう。
普段はそれ程否定的な言葉が出てこないような人でも、試験を受けたり、人前で何
かをしたり、自分の安全地帯から出て行くような時、チャレンジングな状況では、
「〜がない」「〜できない」という否定的な言葉や感覚が強く出て来ることがある
かもしれません。
日常的にあるいは一時的にそういう否定的な言葉や感覚が出てきている時には、目
の前の具体的な出来事は一度横に置いて、肯定的な言葉を使ったり肯定的な感覚を
つくっていくことをまずしていくことがとっても役に立つと思います。
することはシンプルです。
否定的に出てきていた言葉をひっくり返して逆の言葉にするだけです。
「お金は(十分に)ある」「時間は(十分に)ある」「能力・才能は(十分に)あ
る」「機会は(十分に)ある」「出会いは(十分に)ある」「経験は(十分に)あ
る」「ノウハウは(十分に)ある」「スキルは(十分に)ある」「コネは(十分に
)ある」そして、「私にはできる」「それはできる」「うまくできる」「いくらで
もできる」等々です。
この時には、実際に現実的にできるかできないかという風にみるのではなく、「も
しできるとしたら、・・・」とみて、それによって出て来る感覚を身体を通して一
度実際に感じてみること、そして、何度も繰り返すことでその感覚に身体を慣れさ
せていくことを目的としています。
使う言葉を変え、身体で感じる感覚を変えた時には、目の前の状況の見え方、これ
からの展望の感じ方、意識が向くもの、これから出会っていくもの、これからの展
開も自ずと変わって行くように思います。
この時に色んなことを考える必要なありません。
特に状態が良くない時にはできるだけ考えることはしないで、淡々と言葉を変え、
感覚を変え、イメージを変えて、考えるのは自分の状態を良くしてからにした方が
良いと思います。
私自身も今、深いところにある観念や基本的なあり方を大きく変えていく転機にある
と感じていて、これまでの安全地帯の端っこにいる不安定さ感じることがあります。
古いあり方と新しいあり方を行ったり来たりしていて、古いあり方からみると不安
や心配など怖さが強く出て来て、同じ状況を新しいあり方から見ると何も問題では
なく流れに任せるだけで安心していられます。
行ったり来たりしながら少しずつ、古いあり方から新しいあり方へと比重が移って
いくことが感じられます。
そのプロセスの中で、古いあり方が出てきていて、不安や心配など怖さが出てきて
いる時には、先程の「〜がない」「〜できない」という言葉やイメージが沢山出て
きています。
この時には、「〜がある」「〜できる」という言葉に意識して置き換えていくこと
で、早くこのプロセスを抜けていけるように思います。
最初は丁寧に、「お金は(十分に)ある」「時間は(十分に)ある」「能力・才能
は(十分に)ある」「機会は(十分に)ある」「出会いは(十分に)ある」「経験
は(十分に)ある」「ノウハウは(十分に)ある」「スキルは(十分に)ある」「
コネは(十分に)ある」、「私にはできる」「それはできる」「うまくできる」「
いくらでもできる」としてもいいですが、何回も沢山繰り返したいので、「ある・
ある・ある、できる・できる・できる」というのを呪文のように繰り返しています。
良いイメージをしながらというのももちろん良いですが、否定的な感覚やイメージ
が出てきている時にはあまり複雑なことをするのは難しいので、何も考えずただ、
「ある・ある・ある、できる・できる・できる」「ある・ある・ある、できる・で
きる・できる」と放って置いても口を突いて出て来るように何回も繰り返すのが良
いように思います。
ここしばらくは、「ある・ある・ある、できる・できる・できる」が私のマイブー
ムのようになっていますね。
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