前回は、できる・ある、をみてみました。
今回は、お世辞・相手の意図、をみてみます。
日常生活を送っていると、人から色んな言葉をかけられることがあると思います。
その言葉1つ1つに振り回されていたりすることもありそうです。
「すごいね」「ありがとう」「頼りにしてますよ」「またお願いしますね」などの
ような言葉をかけられた時には、多くの場合うれしくなったり、温かく感じたり、
心地良い気持ちになったりするんだろうと思います。
多くの場合といったのは、人によって持ってる観念やそれまでの経験によって受け
止め方が変わってくるからです。
「すごいね」「ありがとう」と言われると、うまく受け取れなくてどうしたらいい
のかわからなくなったり、「頼りにしてますよ」「またお願いしますね」と言われ
ると、プレッシャーになってストレスになるような状態になる人なんかもおられます。
なので、一概には言えませんが、概ね褒められた時には単純にうれしくなるんだろ
うと思います。
そんなシーンでも、相手が本当にそう思って言っているのか、お世辞や何かの意図
があって持ち上げているのかが気になることがあるかもしれません。
自分がニュートラルでバランスが良い状態でいる時には、相手が言っていることが
本当に感じていることなのか言葉だけなのか、わかりそうな気がしますが、自分が
凄く人から褒めて欲しかったり、人に役になっているか、人を不機嫌にしていない
かと言うことが気になったりしている時には、たぶん相手がどういう状態なのかを
冷静に知ることは難しいように思います。
自分にニーズや満たしたいものがある時には、その事を相手に写して見てしまいが
ちなので、相手を見ているというよりも自分の欲求やニーズを見ていることになっ
ているんでしょう。
そして、多くの場合、そんなことが起こっているとは気づいていない人の方がまだ
まだ多いと思います。
この辺のことは日常の生活の中で自分がよく感じていること、時折感じていること
を丁寧に見ていけば、自ずと気づいていけるものです。
それらに気づいていた上で、相手が本当に思って言ってないなとわかる状態で、お
世辞を言われたり、すごく褒めて持ち上げられたりする時にどんな風に対処してい
るでしょう。
「あれはお世辞なんだから真に受けたら恥をかくぞ」「のせられて何か買わされた
りなんかしないように気をつけなきゃ」「何かこんたんがあるんじゃないか」と警
戒する人もあるかもしれません。
もちろんそういうことが役に立つこともあると思いますが、せっかく褒めてくれて
いるんですから、相手の真意や意図はどうあれ、まずは受け取って喜んでおくのも
良いんじゃないかなと思います。
仮に本当にそう思っていないとしても、嘘でも褒めようとする時にはどこか良さそ
うな所を探して、その部分を褒めているんでしょう。
全くのデタラメではないだろうということです。
勘ぐることを止めて、素直にその言葉を聞いた時にうれしい気持ちになるような言
葉だったらそのまま受け取って、自分のエネルギーを高めるのに、セルフイメージ
を上げるのに使っても良いですよね。
逆に言うと相手がどういう経過の中で今どういう状態にいて、どういう傾向を持っ
ていてどうしてその言葉を今このタイミングで言ったのかと言うようなことを正確
に理解する方がきわめて難しいです。
そして、本人ですらわかっていないことも多いでしょう。
見えている部分から推測するわけですが、どれだけ慎重にやっても当たっている部
分と外れている部分は残るでしょうから、よっぽどの必要性がない時には特に知ろ
うとしなくても良いかもしれません。
勘ぐれば勘ぐるほど、特に疑いや不信を持って考えを巡らす程、良いものは出てこ
なくなっていくでしょう。
そうであれば、相手の意図は意図としてあるとして、自分が受け取りたいように、
そして、できるだけ良いように受け取っておけば、少なくとも自分が良い状態でい
ることには役に立つように思います。
これは、お世辞や持ち上げられた時だけに限らず、自分を否定されたり嫌なことを
言われた時でも同じで、そこから必要な情報やメッセージは受け取った後は、落ち
込んだり、恨んだり、悲しんだりすることに使わなくても良いと思います。
シンプルにすると、相手から出た言葉や態度も含めて、相手の意図に関わらず、自
分が受け取りたいように受け取ればいい、もっと言うと実際は既に自分なりの受け
止め方をしているけれど、その中身があまり自分にとって心地良いものになってい
ないなら、自分にとって役に立つような心地良くなるような受け止め方を新たに見
つけると良いんだと思います。
結局の所、最終的に感じているものがどういうものなのかというのがそこから受け
る影響を決めることになるんですから。
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