前回は、自分を守らない、をみてみました。
今回は、自分を満たす、をみてみます。
自分を十分に満たしていないことで問題を起こしているなと思うことがよくあります。
セッションのテーマに時々出て来るものに、パートナーや身近な人に優しくしたいのにできない、ついきつく当たってしまうというようなものがあります。
ある時のセッションでは、「本当はどんな風に接したいのですか」「もしできるならどんな関係でありたいのですか」という質問から始めました。
すると、「相手に寛大でいて、思いやりや優しい気持ちで接したい」というような答えが返ってきました。
次に、「では実際にそうすることはできますか、あるいは、何か問題がありますか」と聞くと、「今の自分にはできない」という返事です。
「では、どんな自分なら、できるんでしょう。あるいは、過去のあの時ならできたというような時期があったりするでしょうか。」と聞いてみると、「自分にすごくゆとりがある時なら、できるような気がします。学生時代にとても楽しく過ごしていた頃があってその頃の自分なら、今よりゆとりがあったと思うのでできたんじゃないかと思います。」と返ってきました。
「では、どんな時に○○さんはゆとりが持てるんでしょう。あるいは、過去にゆとりがあった時には今とは違う何があったのでしょう。」と聞いてみると、しばらくして、「昔自分にゆとりがあった時には、周りに気の許せる友達がいて、よく飲みに行っていました」、そして、「ここ数年は忙しかったり、友達と休みも合わないし、もう何年も昔仲が良かった友達とは会ってないです。」と教えてくれました。
「では、今自分が会いたいと思う人達と会って、やりたいことをやっている様子をイメージしてみて下さい。そして、その時の自分の身体の様子にも意識を向けながら、やってみて下さい。」とお願いすると、とても気持ちの良い癒されるような時間になったようで、声の様子からもそのことが伺えます。
この時点で、今思うこと、感じることを聞いてみると、「こういう時間を時々持てたら、確かに今よりもゆとりが持てそうな気がします。」ということでした。
「では、そんな日々をしばらく過ごして、十分なゆとりが持てるようになったら、パートナーとの関係はどんな風になりそうですか。」と質問すると、「少々のことは許せるし、言葉がきつくなることもないような気がします。」と返ってきました。
「では、昔のお友達と会って楽しい時間を過ごすことは今の○○さんにとってとても役に立ちそうですが、実際にそういう時間をつくってみようと思いますか、あるいはそうは思いませんか」と確認してみると、「はい、そうします」ということです。
「では、最初の行動は何になるでしょう、連絡は電話でしますかそれともメールですか、具体的な相手は今思い浮かんでいますか?」と聞くと、「はい、相手は決まっていて、電話します。」と返ってきます。
「それは、いつしますか」と聞くと、「早速、明日電話してみます」ということになりました。
この時には、本人はできそうな気になっていて、具体的にとる行動がハッキリしていて、それを実行する日も決めています。
そして、うまく行きそうなイメージを持っていて、それにともなってウキウキするような楽しいフィーリングを感じています。
この時点では、できそうな気になっていて、やる気になっていることが大事で、実際にやってみてどうなるかは、わかりません。
その後については、また見ていくことになりますね。
そして、このひとつの視点の転換や行動が更に次のイメージや行動を呼び込んでいくので、そこから新しい展開が始まっていきます。
それは、できることから自分を更に満たしていこうという動きだったりします。
これまでの感じでは、その後の展開もうまく行っていることが多いようには思います。
これは1つの例で、もちろんみんながみんな昔の友達と飲みに行けば良いというわけではありません。
この時のこの方にとっては、そうだったということです。
同じ人でも時が変われば、見つけるものは違ってきます。
ある人では、満員電車で通勤するの代わりに少し早く家を出て自転車で通勤することで気分が違ってくるということを見つけた人もありました。
人が変われば、時が変わればその内容は変わりますが、要はもっと自分を満たしてあげれば、単純に自分にゆとりが生まれます。
そして、それはそんなにお金がかかったり時間が必要なことばかりではありません。
今無理なくできることの中から見つけていくことができます。
見つかってみると、何でもないようなちょっとしたことだったりします。
でも、そのちょっとしたことがあることで、自分が感じているものが随分と変わってきます。
意識しないでいると、うまく行かない所ばかりを見続けて、そこをなんとかしようともがきながらどんどん疲弊していくということになりがちです。
問題をいじくるより、問題を解決できる、あるいはそれが問題にならないような自分になることに意識を向けると良いと思います。
それは、いつも自分を満たしているということでもあります。
自分が満たされていないと、不満やイライラをぶつけたり、目の前の人を使って自分を満たそうとしたりしてしまいます。
まず、自分で自分を満たして、いつも満たされている状態でいられると良いですね。
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