前回は、久しぶりのスケート、をみてみました。
今回は、伝わっていた、をみてみます。
うちの子供が保育園の年長さんの終わり頃のことだったと思います。
一緒にテレビを見ている時に子供が母親から言われていたことをしていなくて怒られました。
母親の虫の居所が悪かったのかいつもよりきつく怒られて、少し涙ぐんでいました。
私はその様子には気づいていながらも特に口出しすることもなく、そのまま一緒にテレビを見ていたんですが、しばらくすると急に立ち上がって2階に駆け上がっていきました。
「すねちゃったかな」と思いながらも、そのままテレビを見ていました。
その後、10〜15分くらい経った頃、そろそろ様子を見に行こうかなと思った時に子供がニコニコしながら隣の部屋から出て来ました。
すっかり2階ですねてるもんだと思っていたので、ちょっとビックリしたのですが、ニコニコしているので「まぁいいか」とその場は何事もなかったかのようにまた一緒にテレビを見ていました。
後から少し気になったので、2階に行って隣の部屋から出て来るまでの10〜15分くらいの間に何をしていたのか聞いてみることにしました。
すると、まず2階の自分の部屋に行って布団に潜り込んで数分泣いていたようです。
そして、引き出しの中に入れてあった好きなお菓子をいくつか食べて機嫌を直して、1階に下りてきて隣の部屋で深呼吸を何回かして、気分を切り替えてすっかり元気になって隣の部屋から出て来たということでした。
正直なところ、とてもビックリしました。
完璧ですよね。
怒られた後に持て余して残っていた嫌な感情をすねたり誰かにあたったりすることなくただ解放して、好きなお菓子を食べることで幸せな良い気持ちを取り戻して、最後に深呼吸をしてから戻ってくると言うのも念が入っています。
私としては、直接具体的に教えた記憶はないのですが、セッションの中でいつも行っているようなことを知らぬ間にこんなに見事にやっているのを見て、すごいなと思いました。
うまくできなくてぐずったり、怒られて凹んでいる様子を見かけた時には、一度その時にやっていることを中断して、抱っこしながら「まず、元気になろうね、安心して元気になってから、もう一度やってみようね。嫌な気持ちのままやってもうまく行かないから、安心できたら教えてね。」というようなことを時々やっていたので、それを自分なりにアレンジして、自分1人でもやっていたようです。
また違う時には、お友達に嫌なことを言われたり、イライラする時に、胸の中から黒や焦げ茶色、ねずみ色の風船を取り出して、嫌な気持ちを解放したり、今日楽しかったことと嫌な気持ちがしたことをそれぞれ絵に描いてみるというのを一緒に何回かしたことがありました。
日常的にそういうことを一緒にする時間を取れれば良いなと思いながら、そうできずにいたんですが、ある時「今日3回も嫌な気持ちになったから、黒と茶色で嫌な気持ちの絵を描いて、グチャグチャにしてゴミ箱に捨てといたわ」と教えてくれました。
ほんの数回一緒にしただけなのに、ちゃんと日常的に使って役に立ててるのには、ほんとに頭が下がります。
また、私が何か考え事をしていて、それが子供には元気がないように見えたみたいで、隣にやって来て私の胸の辺りに手を当てて、「黒いのとか茶色いのとか出してあげるから、はやく元気になってね」と言っていたことも思い出します。
私も小さい頃にこんなことを教えてもらっていたら、もっとこれまでの人生は楽だったろうなと子供が少しうらやましくもなりました。
親からや学校で、自分の感情との関わり方なんて教わっている人はほとんどいないでしょうが、幸せに生きていこうとする時にはとても大事なことだと思います。
感情を観察したり、解放したりすることに慣れてしまえば、不快な感情を抱え込んで自分や誰かを傷つけなくても済みますからね。
最近何となくですが、子供たちに心の性質や感情の扱い方について、テキストでもつくってちゃんと伝えておきたいな、と思い始めています。
自分や誰かを責める必要がないことや出来事は中立で自分がどういう意味を与えていたのかに気づくこと、人の感情と自分の感情を区別することなど、いくつか早い時期に知っておくと良いだろうなと思うことがあります。
遅くとも子供たちが小学生のうちにはテキストをつくりたいですね。
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